阪神16年ぶりVへ次なる一手 「勝利の方程式」へ中継ぎ補強

公開日: 更新日:

 16日に行われた阪急阪神ホールディングスの株主総会は、阪神関連の質問がゼロという異例の形で終わった。

 交流戦は11勝7敗で4年ぶりに勝ち越し。通算39勝19敗2分けとし、2位巨人とのゲーム差は7に開いた。2005年以来、16年ぶりの優勝に向けて、株主もここまでの戦いぶりを“支持”しているのだろう。

 そんな中、阪神周辺では、「これで中継ぎが強化されれば、独走ムードが加速する」との声がある。チーム防御率はリーグ2位の3.28を誇り、先発投手は青柳、西勇ら6人が揃う一方で、「勝利の方程式」の確立が急務となっている。抑えのスアレスは盤石だが、開幕から八回を任されていた岩崎が交流戦で3敗を喫し、疲労を考慮され二軍落ち。18日の巨人戦から一軍復帰するものの、岩崎の状態次第では藤浪、岩貞、馬場で終盤をやりくりしなければならない。

高山か中谷のトレード

「二軍でくすぶっている高山や中谷を放出し、中継ぎ投手を補強。ブルペンに厚みを持たせるのも手です」

 とは、阪神OB。

「外野はサンズ、近本、佐藤輝で固定され、糸井、陽川、ロハスが控えている。高山も中谷も、あくまで故障者が出た時の『保険』のような存在になっている。2人は実績もあるし、外野手を欲しがっている球団はいくつかある。投手は何人いてもいいし、昨年と今年のロッテは優勝するためにシーズン中に積極補強しているように、フロントの後方支援がチームを押し上げるケースも少なくありません」

 阪神は2000年以降、03年、05年と2度優勝しているが、リリーフ陣は強固だった。03年はシーズン途中に助っ人のリガンを獲得し、金沢、安藤、吉野、ウィリアムスがフル回転した。05年もウィリアムス、藤川、久保田による「JFK」トリオの大活躍が優勝の原動力となった。

 近年のセ・パの優勝チームを見ても、18年、19年に超のつく強力打線をバックに2連覇した西武を除けば、いずれのチームも勝ちパターンのリリーフ投手が充実していた。

 備えあれば憂いなし。少々の犠牲を払ってでも、首位を独走している今こそ、リリーフ強化の一手を打つべきではないか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」