大谷翔平の本塁打争いを左右するのは「カナダ政府」敵手ゲレーロJr.好調の一因も…

公開日: 更新日:

 ア・リーグの本塁打王争いが激化してきた。

 エンゼルス・大谷翔平(26)は日本時間26日のレイズ戦に「1番・DH」で出場し、一回、相手先発右腕キトレッジから右中間スタンドに叩き込む24号先頭打者本塁打を放った。ア・リーグ本塁打部門で、ブルージェイズ・ウラジミール・ゲレーロJr.(22)に並んだ。チームは3ー4で競り負けた。

 ゲレーロJr.は同25日時点で、打率.338(リーグ2位)、61打点(同1位)で、本塁打と合わせて三冠も狙える。多くの米メディアは早くも、二刀流の大谷とともにMVP候補に挙げている。

 通算449本塁打で2004年のア・リーグMVPを父に持つゲレーロJr.は増量(127キロ)し過ぎて体のキレがなくなった昨季の反省を生かし、オフの間に14.5キロの減量に成功。ベスト体重の113キロに落としてスイングに鋭さを取り戻したことが、今季の好調な打撃につながっているという。

カナダ・トロントのロジャーズCで“本塁打量産”

 ゲレーロJr.のバットから快音が響いているのは、本人の節制に限らない。球場の狭さも味方につけている。

 カナダ・トロントのロジャーズ・センター(C)を本拠地とするブルージェイズは、カナダ政府が新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ目的で入国制限を課したため、昨季から同国国内での開催を見送ってきた。今季開幕からキャンプ地フロリダ州ダンイーデンのTDボールパークを使用。同球場の中堅(約121メートル)と右中間(同110メートル)は本拠地ロジャーズC(中堅122メートル、右中間114メートル)に比べて狭い。ゲレーロJr.は、ここまで同球場で今季11本塁打を放っているのだ。

 今月から使用している傘下3Aバファローの本拠地セーレンフィールド(ニューヨーク州)も同様に狭い。両翼99メートル(ロジャーズC=100メートル)、左中間113メートル、右中間112メートルと本拠地に比べると一回りサイズが小さい。ブ軍は当面、バファローで主催試合を開催するため、ゲレーロJr.が本塁打を上積みする可能性はある。

 とはいえ、ここにきて、カナダ政府は段階的に入国時の制限を緩和しており、多くの選手がワクチン接種を済ませているMLBの自国開催を検討する方針だ。フロリダやニューヨークに比べて球場が広いトロントに戻れば、ライバルの当たりが止まる可能性もあるだけに、大谷のタイトル取りはカナダ政府の方針にも影響されそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  5. 10

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ