白鵬の9月場所休場は大誤算だった? 宮城野部屋コロナ禍で「狂った歯車」

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 横綱白鵬(36)にとって、今場所の休場は「棚ボタじゃないか」という声がある。

 近年は体のケア優先で出場と休場の繰り返し。先場所は皆勤して自身45度目の優勝をしたこともあり、角界内でも「9月場所は休むつもりだろう」と言われていた。

 白鵬はこれまでの休みすぎがたたり、昨年11月場所後には横綱審議委員会から「注意」の決議を受けた。こうなると軽々しく休むわけにはいかないが、その矢先、宮城野部屋の北青鵬と幕下以下の力士が新型コロナに感染した。12日の初日に間に合わず、宮城野部屋の全力士の休場が決定。白鵬は大手を振って休場できることになった……というわけだ。

 だが、親方のひとりは「白鵬はむしろ出場したかったはず」と、こう続ける。

「うかうかしていると、新横綱照ノ富士に取って代わられますからね。白鵬は以前から『引退するなら、最強でいられる間がいい』と話していた。大相撲は昔から世代交代がつきもの。千代の富士さんが北の湖さんを倒し、次は貴乃花、そして朝青龍……と、次代の横綱候補が衰えてきたトップを倒して時代を築いてきた。その時、必ず語られるのが前任者との比較。照ノ富士が今後、休まず出場を続けて結果を出すようなら、『毎場所出場する照ノ富士は素晴らしい。それに引き換え白鵬は実績こそ凄かったけど晩年は休んでばかり』と評価を下げ、そのままフェードアウトとなりかねない。9月場所に出場して世代交代を否定したかったはずです」

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