著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大坂なおみ世界ランク急降下…進歩の足固めには「負け味」を十分積むこと

公開日: 更新日:

 ショット力は依然としてピカ一、サーブの使い分けにもオフの十分な練習ぶりがうかがわれた。力は落ちていないのだが、テニスでは〈現状維持〉は不十分だ。年がら年中試合があり、1回戦負けでも賞金850万円という“非常識”な世界。選手たちは常に現状打開を目指し研鑽している。

 マッケンローのネットプレーをどう破るか、ベッカーのビッグサーブにどう対処するか、グラフの穴はどこか、フェデラーの片手打ちの攻略法──どんどん変化してきたのが世界ツアーの特徴で、こうした変化についていく道は大会に出て、試合をするしかない。

■負けて負けて、強くなれるか

 勝負に「勝ち味」という言葉があるが、4大大会を頂点としたテニスでは、普段の負けこそが進歩の足固めであり、彗星のように現れた大坂は「負け味」を十分に積んでいない。

 コロナ禍の影響はあるにしろ、昨年は8大会で21試合、一昨年は4大会で18試合プレーしただけ。全豪の前哨戦では、昨年と同じように準決勝で棄権している。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」