新庄新体制で3戦連発HR!日本ハム4年目の万波中正に「ダメ」の烙印を押したのは誰だ?

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 ビッグボスを小躍りさせた。

 9日のロッテ戦で、日本ハム万波中正(21)が圧巻のオープン戦4号となる3試合連続本塁打。ロッテ先発の美馬が投じた低めの137キロを左手一本で左翼スタンドまで運ぶと、三塁側ベンチを飛び出した新庄剛志監督(50)は回転しながら両手を頭上に上げて拍手を送った。

 万波は試合後、「反省が残る試合でした。守備のエラーを引きずってしまい、打撃もうまくアプローチできなかった」とゴロをはじいた三回の右翼守備、四回の三振を反省しながら、「あの打席はうまく対応できたかなと。前にしっかり飛ばすという意識で、ホームランという最高の結果になりました」と満足そうに振り返った。

■アップした飛距離と確率

 球団OBが言う。

「これまでは球界でもトップクラスの身体能力、パワーを持て余していました。長打を打とうという意識が強く、打ちにいく際に右肩が下がってしまう悪癖があった。それを、万波が『師匠』と慕う矢野二軍打撃コーチと二人三脚で矯正してきた成果が出ています。肩と腰を平行に回し、正しい体重移動で打つことを徹底した結果、自分のポイントまで球を呼び込めるようになり、それまで以上に飛距離が伸びただけでなく、確率が上がり、ボールの見極めができるようになった。もともと練習量はチームでもナンバーワン。うまくなるためにはなんでもやる、という貪欲さがある。昨春キャンプの夜間練習でもテニスラケットやバドミントンサッカーバレーボールなど異競技を取り入れながら愚直に練習していました。聞けば、昨季終了後からほぼ無休でバットを振っていたといいますからね。もともととんでもないポテンシャルを秘めている。高卒4年目の今季、一気にその潜在能力が開花しそうです」

打球速度は181キロ

 他球団の編成担当もこう言った。

「3日にヤクルトの左腕石川から札幌ドームの左中間スタンドにぶち込んだホームランは、その打球速度が181キロだったそうです。昨季の大谷翔平(エンゼルス)がマークした最速191.5キロには及ばないものの、メジャーの平均打球速度が145キロ前後。身長192センチ、体重96キロの万波のパワーは日本では規格外です。それを生かす方法を覚えたとしたら、すごい選手になりますよ」

 オープン戦で結果を残しているものの、昨年からその兆しがあることはあった。49試合に出場して打率・198、5本塁打、13打点。10試合に1本、本塁打を放っているのだ。

 昨シーズンの万波が長距離打者としての片鱗をみせ、栗山前監督がたびたびチャンスを与えていたことは間違いない。しかし、登録と抹消を重ねること5回。8月13日に一軍登録したときには3日後の16日に抹消したくらい。10月には公式戦2試合を残した段階でわざわざ登録を抹消、フェニックスリーグに行かせたことに果たして、どれだけの意味があるのか。CSの可能性もない低迷したチーム状況を考えたら、1打席でも多く一軍で経験を積ませるべきではなかったか。要するに出場機会は与えても見切りをつけるのが早い。起用にこらえ性がなかったのだ。

■納得するまで説明求める

「栗山監督は基本的に捨て試合をつくらない。143試合すべて勝ちにいく指揮官で、それがプロとして当然のスタンスだとも考えている。若手にチャンスは与えるが、結果が伴わなければ我慢できない。どうしたって見切りをつけるのが早くなりますよ」

 と、別の日本ハムOBがこう続ける。

「それに万波は首脳陣の助言を自分の中で咀嚼したいタイプ。二つ返事で言われたことを実行するのではなく、助言の意図や目的を正確に理解したいだけに、悪気はなくても、なぜそれをやる必要があるのか、どんなメリットがあるのか、自分が納得するまで説明を求める。要はマジメなんです。けど、指導者にはときとして扱いづらく映る。横浜高時代にはそれが原因で野球部の関係者に疎んじられ、プロ球団のスカウトにマイナス面ばかりを吹き込まれたこともある。日本ハムの一部フロントも獲得に二の足を踏んだくらいです。ポテンシャルは高くても、そんな万波の個性がドラフト4位という低評価につながった。同じ高卒でも1位で獲得した清宮や吉田輝星と比べると、何が何でも一人前の選手に育てようという熱量は少なかったように思う」

 栗山前監督のスタンスと周囲の誤解が、万波が遠回りした原因というのだ。

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