日ハム新庄監督「先発中4日」ブチ上げの波紋…準備期間ゼロで投手陣に戸惑い、故障者続出も

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「大賛成。いいことずくめですよ」

 こう言うのは、評論家の権藤博氏。日本ハムの新庄剛志監督(50)が突然、「今年のファイターズは中4日でいきます」とぶち上げた先発投手の中4日起用について、

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「長くプロの世界で投手コーチ、監督を務めさせてもらいましたが、その間、完投した投手にずっとヒアリングをしてきました。ほとんどの投手が登板2日後には、『肩の張りは取れました。あした行けます』と言う。万全を期してもう1日休ませて、さらに投げたい欲求を高めるためにもう1日。100球前後の球数制限を守るという条件付きですが、先発投手は中4日で十分にローテーションを回れるのです。メジャーではそれが当たり前。日本の今の中6日は投げなさすぎです。中4日にすれば当然、チームのエース級の登板数が増える。戦力に不安を抱える日本ハムにはうってつけで、先発を中4日の5人体制にすれば、1人をリリーフに回せて、結果的に投手陣全体の消耗を防ぐことにもなる。いいことしかありません」

 というのである。

 新庄監督は報道陣に、「五回までをうまく打ち取れるテクニック、球数を減らしていって。それを中4日で勝ち星を増やしたら最高だよね。年俸バーンッて上がるし。1年間、中4日でいけたらうれしい。その体をつくっていきませんかと」とその狙いを説明したそうだが、“生涯一投手コーチ”を自任し、一貫して投手の肩・ヒジを守ることに徹してきた権藤氏も「理にかなっている」と大賛成。すでに10日の楽天戦でエース右腕の上沢直之(28)が中4日で登板し、5回97球を投げて2安打無失点と結果を出している。

 しかし、問題は中4日制を導入する時期だ。

 巨人OBで投手コーチも経験した高橋善正氏は「中4日そのものには異論はありません」と、こう続ける。

「私の時代などは完投した上で中3日が当たり前。誰も疑わず、調整法も体に染みついていた。だから中3日でも問題がなかったんです。比べて今の投手は『先発は中6日』が常識ですからね。早いイニングで降板して『次は中4日で投げてくれ』というケースはあっても、1年通してとなると急に対応できませんよ。本来なら、前年からその旨を選手に告げ、自主トレ、キャンプ、オープン戦と、段階を踏ませて調整させるべきです。それを準備期間もなしでは選手も戸惑う。無理をすれば、逆にケガ人が続出しかねません」

投手陣は納得しているのか?

 昨季の巨人がまさにそうだった。優勝争いが佳境となった9月、原監督は「6人目は弱さが出る」と、先発5人による中4日、中5日ローテを敢行。先発のコマ不足を補う苦肉の策だったが、これが裏目に出た。9月から22試合連続で先発に勝ち星がつかず、9、10月は10勝25敗。10月には10連敗も記録した。先発が早いイニングで降板したしわ寄せはリリーフ陣に向かい、こちらもボロボロに。結局、8月まで14あった貯金をすべて吐き出し、借金1の3位に終わった。

「登板間隔に手を入れるなら、先発も中継ぎも時間をかけて調整、整備しないといけません。新庄監督は『1、2年かけて中4日の体をつくってほしい』と話しているだけに、事前に準備をすればよかった。選手は一年一年が勝負だし、生活もかかっている。もし、この突然の指令で選手がケガでもしたら、新庄監督は責任が取れるのか。選手が納得していなければ、なかなか結果にはつながらないかもしれません」(前出の高橋氏)

 もっとも、今の日本ハムは先発の上沢と伊藤、加藤の3本柱以外、役割はあってないようなもの。リリーフが初回のまっさらなマウンドに立ち、先発が途中から出てくることも珍しくない。「役割」がハッキリする中4日の方がマシなのかもしれない。

 12日は加藤が中5日で先発し、7回途中無失点。継投陣も得点を許さず、いずれも今季初の完封勝利と2連勝。

 さて、新庄監督の鶴の一声は「英断」となるのか、「愚策」となるのか……。

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