著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

スポーツ外交で説得する使命…プーチンが「敬意の念を抱く適任者」が日本にいる

公開日: 更新日:

 一方、プーチンも喧嘩に明け暮れた少年時代に柔道に出会い、日本の柔道を知る指導者から、ただ強くなるだけでない柔道の心を知ったという。プーチンは2000年に講道館を訪れ、「柔道を通じて日本人の心や考え方や文化が、世界に広まっていくことを望んでいます」と本気で語っている。05年にはプーチン自ら山下氏をロシアに招き、子どもたちに柔道を教えている。プーチンが山下氏に抱く敬意の念に疑問の余地はない。

ウクライナ侵攻で決別を表明したが

 昨年4月、山下氏はロシアのウクライナ侵攻について「柔道の精神、目的に完全に反するものです。まったく容認することはできません」とプーチン非難し、プーチンとの決別を表明したが、それはウクライナ戦争終結に何の助けにもならない。国際オリンピック委員会(IOC)委員であり、JOC会長でもある立場から行動を起こすべきである。それが自らスポーツを通して築いてきた国際交流の道をつなぐものになる。

 プーチンが学んだという柔道精神とは何か? それは「自他共栄」であるはず。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  2. 2

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  3. 3

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?

  4. 4

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    トイレ盗撮も…谷村新司が息子を叱れない“恥ずかしい過去”

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    西野カナ×Perfumeショットにファンびっくり…ザワつき巻き起こした「のっち不在ショット」を読み解く