相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

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 こうした癒着構造は過去にも何度かあった。2021年に発覚した朝乃山のコロナ禍におけるキャバクラ問題でも、朝乃山にたかっていたスポーツ紙の記者が口止め工作を行っていた。

 10年に世間を揺るがせた大相撲野球賭博問題では、NHKの番記者も俎上に載った。ある相撲部屋に抜き打ち検査が入る前日、「明日、捜索が入るようです。他言無用で」と親方にメールを送っていたことが発覚。まるで今回の工作を彷彿させるような一件だ。

 大相撲は固定ファンも多い優良コンテンツ。力士や親方に媚を売り、甘い汁を吸おうとするやからが後を絶たないのも納得だ。

■入門者減少に拍車をかける暴挙

 今回の一件で、相撲協会が北青鵬と宮城野親方を厳罰に処したのは、事件の悪質さはもちろん、これが大相撲の屋台骨を揺るがす事態に発展しかねないからでもある。

「角界の未来を担う入門志願者を直撃する可能性があるからです。新弟子検査の受検者数は1992年の年間223人をピークに減少の一途をたどっている。2023年度は53人で、これは1958年に年6場所制になってからの最少記録です。『就職場所』と言われる春場所を対象とした新弟子検査が4月に控えていますが、昨年の受検者はわずか34人でこれも73年以降では最少タイ(最多は92年の160人)。ただでさえ親方衆が弟子の確保に四苦八苦する中で、また今回の暴行事件が起きた。子どもを相撲部屋に預けようとする親御さんや指導者が、まだこんな陰湿なイジメがあるのかと躊躇するのは当然で、すでに4月の新弟子検査を受検予定だった入門志願者の親から『再考したい』と告げられた部屋もあります」(某親方)

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