著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

野球発祥国での開催なのにナゼ? 大リーガーが28年ロス五輪にも参加できない3つの理由

公開日: 更新日:

 2028年のロサンゼルス五輪では、2大会ぶりに野球が実施される。

 クリスチャン・イエリッチ(ブルワーズ)やブライス・ハーパー(フィリーズ)らが五輪でもワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のように祖国の名誉を担いたいという趣旨の発言をするなど、選手はオリンピックへの参加に前向きだ。

 しかし、これまで大リーグ機構は、各球団の40人枠に入っている選手の出場を認めてこなかった。そして、機構は従来の方針を改める姿勢を示していない。

 機構の方針の理由は主に次の3点にある。

 第1の理由は、7月下旬から8月上旬というオリンピックの開催時期が公式戦の最中であるという点である。

 東京大会で選手を派遣した日本のプロ野球界が26日間にわたってシーズンを中断し、例年よりも日本シリーズの開催が1カ月遅れたことは記憶に新しい。

 仮に、大リーグから選手が参加するなら1カ月程度はシーズンを中断しなければならない。だが、9月から10月にかけてNFL、NHL、NBAが相次いで開幕することを考えれば、シーズンの中断と延長によって野球の注目度が相対的に低下することは避けられない。これは興行の面で好ましくない事態である。

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