「和製べン・ホーガン」陳清波さん死去…元マネジャーが語るダウンブローの極意

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 レジェンドが逝った。

「和製べン・ホーガン」と称された陳清波プロが1月14日に死去。享年93だった。

 台湾の名門・淡水GCでゴルフを覚え、1951年に初来日。54年から川奈ホテルGCで腕を磨き、その際、プロ入り前の杉本英世(国内14勝)を指導した。後に東京ゴルフ倶楽部(埼玉)の所属となり、ダウンブロー打法から繰り出すドローボールで国内ツアーは日本オープンを含む12勝、マスターズは63年から6年連続出場など一時代を築いた名手だ。

 かつて陳プロのマネジャーを務めたことがある菅野徳雄氏(ゴルフジャーナリスト)が当時を振り返る。

「フリーのゴルフライターになった時、親しかった陳さんのマネジャーを2年くらいやった。ミズノ社とのクラブ契約の席にも立ち会いました。極東サーキット(後のアジアサーキット)にも同行し、いろんな話を聞いた。当時の日本人は身長が低く、手足も短いのでスライス系の弾道が全盛。後にトッププロになる杉本英世も師匠に教わった通りにスライス系の球を打っていたが、陳さんのドローボールを見て、真似るようになった。陳さんは温厚な性格でしたが、当時のプロとしては珍しく『聞けば何でも教えてくれた』と杉本は語っていた。その杉本は、『国内にフック打ちはいるが、落ち際にやや左に曲がるきれいなドローボールを打っているのは陳さんだけ』と言った。あの美しいダウンブローのスイングは私の目にも焼きついています」

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