著者のコラム一覧
菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

世紀のトレード仕掛けた伝説のスカウト“マムシの一三”…阪神・小山正明↔大毎オリオンズ山内一弘

公開日: 更新日:

 青木は阪神の球団代表に会うと「村山と一塁手は出さない」ことを掴み、小山については「出さない」とは言わなかった。東京の方は「一塁手の榎本喜八以外ならだれでも」ということだった。ここで小山ー山内の交換が決まったという。

 この年、小山は29歳で14勝14敗。「陰り」の評価になっていた。山内は31歳で33本塁打、86打点。お堅い電鉄会社ではありえないトレード劇は、芸能界を牛耳った永田だからこその一幕だった。永田が大阪に乗り込み、正式発表したのはいわゆる“儀式”である。

 下働きをした青木は大阪の名門・市岡中で内野手、関大の野球部マネジャーから阪神のスカウトに。吉田義男ら多くの主力を獲得した腕利きで、長嶋茂雄や村山を大学中退、プロ入りを仕掛けるなど伝説のスカウトマンとして球界裏面史で異彩を放っている。あだ名は人呼んで「マムシの一三」。地獄耳でもあった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か