横綱昇進へ親方衆が口を揃える「機運」ってナンだ? 白星発進の大の里はV逸なら条件付き

公開日: 更新日:

 ではもし、優勝を逃した場合はどうなるか。優勝決定戦まで進んでの優勝同点か、優勝次点なら可能性は残るものの、100%昇進がかなうわけではない。

「こうした場合、多くの親方衆は『機運が高まれば昇進も』と口を揃えます。その機運というのはつまり……」と、相撲部屋の師匠を務めたこともある角界OBがこう続ける。

「簡単に言えば協会内の空気です。力強い相撲で勝ち続ければ、親方衆も認めるし、マスコミも称賛する。そうすると、協会内に『昇進に支障なし』という空気が生まれてきます。これが機運です。逆に変化や苦し紛れの逆転、引き技で勝つといった取組が多いとイメージは良くない。まず審判部の親方が『昇進させて大丈夫なのか?』と不安になり、マスコミも懐疑的な記事を書くようになる。そうして協会内がネガティブな空気に包まれれば昇進見送りの可能性がある。最終的に昇進は協会の腹ひとつとはいえ、機運を高めるためにも下手な相撲は取らないことです」

 大の里は今場所が初土俵から13場所目。所要13場所目の横綱昇進となれば史上最速記録だが、優勝を逃しての昇進は体裁が悪い。親方衆やマスコミ、ファンを納得させつつ、星を稼ぐことができるか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大阪万博会場の孤島「夢洲」で水のトラブル続出の必然…トイレ故障も虫大量発生も原因は同じ

  2. 2

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 3

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  4. 4

    趣里の結婚で揺れる水谷ファミリーと「希代のワル」と対峙した梅宮ファミリー…当時と現在の決定的な違い

  5. 5

    中国企業が発表した「ナトリウムイオン電池」の威力…リチウムイオン電池に代わる新たな選択肢に

  1. 6

    永野芽郁「かくかくしかじか」"強行突破"で慌しい動き…フジCM中止も《東村アキコ役は適役》との声が

  2. 7

    永野芽郁と田中圭は文春砲第2弾も“全否定”で降参せず…後を絶たない「LINE流出」は身内から?

  3. 8

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった

  4. 9

    水谷豊に“忖度”?NHK『BE:FIRST』特集放送に批判…民放も事務所も三山凌輝を“処分”できない事情

  5. 10

    頭が痛いのは水谷豊だけじゃない…三山凌輝スキャンダルで間宮祥太朗「イグナイト」“爆死”へ加速危機