山本由伸、千賀滉大のタイトル争いに立ちはだかる審判、他球団のやっかみと揺さぶり
折しも、前日のド軍戦で千賀はマービン・ハドソン球審からグラブの色を注意された。初回に使用したグレーのグラブとメッツが着用した特別ユニフォームの色が被るため、交換するよう命じられた。試合後の千賀によれば、これまで一度も注意されたことはなく、しかも二回のマウンドに上がった途端、注意されただけに、審判による嫌がらせの可能性もある。
山本も決して他人事ではない。渡米1年目の昨季、5月14日のジャイアンツ戦で初回を投げ終えたところで、N社制のグラブの白のロゴ部分に関して球審の確認が入った。ロバーツ監督は「山本のグラブに何も問題はなく、球審の勘違いだった」と説明したが、審判によるルーキーいじめともっぱらだった。
今季、好調な山本、千賀には相手ベンチもスキあらば揺さぶりに動くのは必至。投球フォームのクセなどの研究はもちろん、禁止されている滑り止めなどの異物チェックでは、通常の確認以外にも、相手監督の要請があれば、審判はチェックする義務がある。他球団の指揮官が山本、千賀の動揺を誘うため、悪用しかねないのだ。
もちろん、自身の調子をいい状態に保つことが大前提だが、相手打者以外の敵にも打ち克ってこそ、悲願のタイトル獲得が近付く。