長嶋茂雄さんは気配りの人だった。“異動”が決まった僕にわざわざ電話「これからどーするの?」

公開日: 更新日:

 長嶋監督の1年目。オールスター戦を前に、前半戦を振り返る、という企画です。これが当時は難事業でした。そのシーズン巨人は絶不調で、前半戦を振り返るというような番組はダメ。広報を通して、事前に各マスコミに「お断り」の方向が伝えられていたのです。

 しかし、わがディレクターは果敢に挑戦。ぼくたちは、長嶋さんの球場入りに合わせて後楽園球場に通い続けました。長嶋さんはひとりで早い時間に球場入り。外野をランニングするのが日課でした。広報は不在で、ミスターを直撃することにしたのです。

 ボクたちは、挨拶をしてランニングを見守るだけ、という姿勢を続けました。そのうち、長嶋さんの方から声をかけてくれた。そのとき、抱腹絶倒の一言が飛び出したのです。

▽まつした・けんじ:1953年、東京生まれ。75年、TBSにアナウンサーとして入社。プロ野球ゴルフ、五輪などのスポーツ中継をはじめ、「ザ・ベストテン」などの音楽番組でもMCとして活躍した。

  ◇  ◇  ◇

 当連載【プレイバック「私が見た長嶋茂雄」】の次回も、引き続き松下氏による「世界の松下です」の次話を再掲する。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波