「巨人軍監督 大谷翔平」…長嶋茂雄の悲願と、そして語られざる家庭問題
長嶋は今年3月、日本での開幕戦のために来日した大谷翔平に、体調が悪いのを無理して会いに行った。長嶋は、松井監督はワンポイントで、その後に大谷翔平巨人軍監督構想を描いていたのではないか。プロ野球人気を劇的に復活させることができるのは大谷しかいない。長嶋の“悲願”は大谷に伝わったと信じたい。
ところで、長嶋の葬儀報道や追悼番組で「長嶋家の謎」について触れたところは、私が知る限りなかった。だが、表で見せる顔とは別に、家庭人・長嶋はさまざまな問題を抱えていたようだ。
妻の亜希子は、長嶋が脳梗塞で倒れてから3年後に64歳の若さで亡くなっている。亜希子は献身的に夫の介護をしたと報じられているが、重度の膠原病にかかっていた。長嶋は週刊文春の阿川佐和子との対談で、「最後は1週間に3回、透析をやってました」と話していた。彼女の容体も深刻で、とても夫を介護する体力はなかったのではないか。
そこに至るまでの夫婦仲も順風満帆ではなかったようだ。父親の愛蔵品を収集家に売り払って勘当同然になった不肖の長男・一茂は、母親の墓は“彼女の遺言”で分骨してハワイのオアフ島にあり、自分もそこに入るつもりだと常々言っている。長嶋家の墓は世田谷区の寺にあるのに。