松井秀喜はグラウンドの外では「大の下ネタ好き」に豹変、そのギャップに驚かされた
松井は群れない。チームの仲間と食事に行くことも少なかった。チームメートと積極的に付き合うタイプではないのだ。
「ゴジは何を考えているのか分からない」「付き合いが悪いよな」
チーム関係者の中にはそう言う人もいた。
しかし、松井はあえて一歩引いているように思えた。甲子園の怪物と騒がれて巨人に入団。同時に球界の4番になることが宿命づけられた。自分が巨人、球界に与える影響力を知っている。バカなことはできない、とムリして我慢しているように感じたこともあった。
ぼくは共通の友人がいたことで、プライベートでも松井と一緒に食事をする機会が多かった。松井はあまり酒を飲まない。その代わり、メシはバクバクと食う。こっちがあきれるくらいの量を食べながら、松井の大好きな下ネタで盛り上がった。年上のボクに気を使ってくれながらも、そういう席では松井は本当によくしゃべる。野球の話は一切しない。その時のけれんみのない笑顔を見るにつけ、グラウンドで見せる彼のまじめな表情とのギャップに驚かされた。