教え子の今岡真訪が蹴った“倍額提示”…「お金じゃありません」と阪神入りを選んだ

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 入学直後からレギュラーに抜擢。打順は空いていた2番に据え、春のリーグ戦でいきなり起用しようと考えていた。

 その開幕前日だった。

 近くの神社まで必勝祈願に出掛けたマネジャーの車が、交通事故を起こした。路上の猫を避けようとして、農家のブロック塀に激突。後部座席に乗っていたエースと4番打者の清水隆行(のちに巨人)がケガをした。清水は足の裏を切ってしまった。

 翌日の開幕戦は清水の代わりに今岡を4番で使うと、すぐに結果を出した。春季リーグでいきなりガンガン打ち、1年生ながらオールジャパンのメンバーに選ばれた。

 4年時には青学大の井口(現ロッテ)らとアトランタ五輪に出場、銀メダルを獲得した。

 キャプテンをしていたものの時折、覇気がないように感じた。フリー打撃を見ていても物足りない。「もっと思い切り振れ!」「遠くへ飛ばせ!」と指示すると、「ハイ!」という返事は返ってくる。が、スイングは変わらないのだ。


 ただし、勝負強い。今岡が4年生になった春のリーグ戦で、国士舘大と入れ替え戦を戦った。いきなりリードを許した初戦の試合中だった。ベンチ全体に重たい空気が充満している。ナインをもり立てるべき今岡も元気がない。そこで本人を呼んで、「勝ち負けはいい。けれどもキャプテンのおまえがシュンとしてどうするんだ!」「打って景気をつけてみろ!」と叱り飛ばした。

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