プラごみを鎮痛剤に変える! 英国の教授が開発した“魔法”のような技術で環境負荷も大幅カット

公開日: 更新日:

 プラごみを鎮痛剤に変換する技術が開発され、「まるで魔法のようだ」と話題になっている。

 この画期的な技術を開発したのは英エディンバラ大学化学バイオテクノロジー学部のスティーブン・ウォレス教授(写真)が率いる研究チーム。3段階のプロセスでプラごみを日本では解熱鎮痛剤「カロナール」の主成分として知られるアセトアミノフェンに変換する。

 まず、①大腸菌を遺伝子組み換えしてペットボトルに含まれるポリエチレンテレフタレート(PET)を化学的に分解してテレフタル酸を生成。

 ②これを「ロッセン再配列」と呼ばれる反応でパラアミノ安息香酸(PABA)に変換。

 ③最後にキノコ由来および土壌細菌由来の酵素を導入した大腸菌を用いて、PABAをアセトアミノフェンに変換。

 世界で大量に廃棄されるプラスチックを鎮痛剤にアップサイクルできることに加え、この技術の画期的な点は、炭素排出量がほぼゼロであること。従来の医薬品製造は化石燃料に深く依存するため環境負荷が高いのだ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木麟太郎をドラフト指名する日本プロ球団の勝算…メジャーの評価は“激辛”、セDH制採用も後押し

  2. 2

    日本ハム新庄監督がドラフト会議出席に気乗りしないワケ…ソフトB小久保監督は欠席表明

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    ブルージェイズ知将が温めるワールドシリーズ「大谷封じ」の秘策…ドジャース連覇は一筋縄ではいかず

  3. 8

    高市政権は「安倍イタコ政権」か? 防衛費増額、武器輸出三原則無視、社会保障改悪…アベ政治の悪夢復活

  4. 9

    今秋ドラフトは不作!1位指名の事前公表がわずか3球団どまりのウラ側

  5. 10

    亀梨和也気になる体調不良と酒グセ、田中みな実との結婚…旧ジャニーズ退所後の順風満帆に落とし穴