闘病生活を経て“鬼門の77歳”を乗り切り、命のありがたみを噛み締めながらサッカー界の今後を考えた
78歳の誕生日を迎えた時、長沼さんや平木さんや鬼籍に入られた先人の顔を思い出し、生かされた命のありがたみを噛み締めながら、ライフワークの「少年サッカー教室の今後」について考えた。
5、6年ほど前だったかな。「何歳までサッカー教室を続けますか?」と聞かれた。
「今でも子供たちを驚かせるくらいのシュートは打てるだろうが、信頼している元日本代表選手に実地指導の大半を任せつつ、ちょこちょこっと実技を教えながら、もっぱら言葉でサッカーの楽しさを伝えていきたい」と答えた。
今年7月の初め、元日本代表FW久保竜彦くんが、NHKのインタビューに「(日本代表のワントップは)釜本さん以外におらんじゃろ。日本代表の(06年ドイツW杯最終予選・本大会で)団長だった時に『シュートを見せて下さい』と言ったら打ってくれたんよ。あれは凄かった。真似しようと思ってもできんかった」と答えていた。
かれこれ20年近く前の話やな。確かに当時、それなりに威力のあるキックを蹴っていた。