正捕手・甲斐拓也の骨折離脱はかえって巨人に「追い風」が吹く根拠
データでは岸田の方が上
捕手としての被打率も甲斐の.299に対し、岸田は.202。先発出場した際のチームの勝敗を比較しても、甲斐は30勝33敗1分けで借金3、逆に岸田は22勝17敗2分けで貯金5をつくっているのだ。ここまでの打撃成績でも、甲斐の打率.260、4本塁打、20打点に対し、岸田は.280、5本塁打、27打点と上回っている。
ソフトバンクの正捕手として3度のリーグV、4度の日本一という甲斐の圧倒的な経験値は、過熱する今後のCS争いで大きな武器になっただろうが、「経験値という意味では、甲斐に代わって一軍昇格した36歳のベテラン小林(誠司)も、十分な経験を積んでいる。小林が岸田をバックアップすれば、甲斐離脱の影響は最小限に済むと巨人ベンチも思っているのではないか。逆に岸田が主戦となることで、データ上は巨人に追い風が吹くことになるかもしれません」とは、前出のスコアラーである。
2位の巨人は3位のDeNAに2.5ゲーム差に迫られ、4位の広島が5.5ゲーム差、5位の中日が6ゲーム差で追ってくる展開だ。「正捕手岸田」が2位を死守する巨人の切り札になるか。
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そんな巨人で、いま崖っぷちに立たされているのが坂本勇人だ。自ら引き際を選べる立場とはいえ、引退の足音はすぐそこまで迫っている。いったい今、坂本に何が起きているのか。起死回生を果たした田中将大との“決定的な差”とは何か。
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