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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

MLBの投手タイトル新設は不必要の極み…新たな「選考基準」が決定的に欠けている

公開日: 更新日:

 21世紀に入ってMLBではさまざまなスポンサー名を冠した賞が次々に誕生し、「賞バブル」と言いたくなるような状況が生まれた。そんな中で「最優秀救援投手賞」の部門だけは一本化に成功したのだ。それゆえ、全米野球記者協会の賞が新規参入することは不必要の極みに思えてならない。

 筆者は、新設される賞の全てが悪いと言う気はない。ゴールドグラブ賞は、以前は監督とコーチの投票で決められていたが、イメージで選ぶため守備範囲の広さが平均以下になっている有名選手が何年も連続して選ばれるようないい加減な選考が目立つようになった。

 それに対抗してデータ分析会社SISがスポンサーになって06年に誕生したのが「フィールディング・バイブル賞」で、DRS(守備で防いだ失点)の数値を最も重視すると選考基準を明確にしてスタートしたため、たちまちファンの支持を集め、最も成功した「新しい賞」と評価されるようになった。全米野球記者協会が来季から始める最優秀救援投手賞に欠けているのは、こうした新しい価値基準だ。

 クローザーには、いい評価基準がない。セーブは3点差で登板しても1点差で登板しても1セーブなので、大ざっぱすぎて活躍度を示す基準にはならない。実際に重要なのは、1点差でのセーブ、奪三振率の高さ、与四球率の低さ、得点圏被打率の低さといった点なので、これらを選考基準にすることを明確にすれば、多少は価値のあるものになると思うのだが……。

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