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小林至桜美林大学教授

1968年、神奈川県出身。91年ドラフト8位で東大からロッテに入団。93年に引退し、94年から7年間米国在住。コロンビア大でMBAを取得し、江戸川大教授を務めながら、2005~14年にソフトバンクホークスの取締役を兼任。現在は、一般社団法人大学スポーツ協会理事、一般社団法人スポーツマネジメント通訳協会会長。YouTubeチャンネル「小林至のマネーボール」も好評配信中。

日本のスポーツ放送はいったいどうなる?“黒船”NetflixのWBC独占配信がもたらす大きな波

公開日: 更新日:

 もっともメリットもあります。ネットフリックスは全47試合をライブとオンデマンドで配信すると発表しており、ファンは既存のサブスクリプションのまま、スマホやスマートTVで好きな時間に観戦できます。熱心な層にとっては大歓迎でしょうし、生活スタイルに合わせて楽しめる点では新しい観戦体験を広げる可能性があります。

 結局のところ、この件は「配信か地上波か」という二者択一ではなく、スポーツ放送の構造変化を象徴しています。黒船来航が開国を迫ったように、外圧は進化のきっかけにもなり得ます。

 今回のネットフリックス独占も脅威ではなく、「到達」と「収益」をどう両立させるかを問い直す契機。公共性をどう担保するか――ハイライトの開放やパブリックビューイングの制度化--をセットで考えられれば、日本のスポーツ放送が一段上のステージへ進化する、そんな機会となるかもしれません。

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