今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

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「だったら、手伝えよ。また、連絡するから」

 野球教室の手伝いか何かだと思ったオレは、「いいですよ」と安請け合いして電話を切った。

 翌日、再び電話があった。

「そういうことで、投手コーチとして頼むぞ」

「えっ!? 監督やるんですか? どこで?」

「言ってなかったっけ?中日だよ、中日。まだ誰にも言うなよ」

 中日は途中休養していた山田久志監督、その後に監督代行を務めていた佐々木恭介ヘッドコーチの退団が決まり、スポーツ紙は連日のように次期監督候補の名前を報じていた。落合さんからの最初の電話の前日には、野村克也さんの名前が大々的にマスコミで取りざたされ、ノムさんがやるのか、とオレも他人事でスポーツ紙を眺めていた。よもや、落合さんが中日の監督になり、オレが手伝うことになるとは……。

■秘密主義のきっかけ

 落合さんには固く口止めされたが、翌日には系列スポーツ紙に記事が出ていた。マスコミと球団とはそういうものなのか。「中日はそういうとこだよ」と落合さんは言っていた。落合中日は秘密主義のように言われたが、情報がダダ漏れでは戦えない。今思えば、あのときから、落合さんはマスコミには余計なことは話さないと決めたのではないか。(この項つづく)

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