“松井秀喜キラー”だった元阪神ドラ1投手 遠山奨志さんは京都の高校で球児を熱血指導中

公開日: 更新日:

遠山奨志さん(元阪神タイガース投手/58歳)

 プロ野球ドラフト会議が23日に行われた。競合、くじ引き、一本釣り。今年も泣き笑いのドラマが展開されたが、40年前の1985年に阪神の1位指名を受けたのが遠山奨志さんだ。ドラフトの思い出や2度の戦力外通告、巨人松井秀喜キラーとしての復活劇など山あり谷ありの野球人生を語ってくれた。

  ◇  ◇  ◇

 現役引退は2002年。23年ぶりに会った遠山さんはふっくらとしていた。体重は当時から約10キロ増の95キロ。評論家活動を終えてからは大阪・浪速高野球部の監督を5年間務め、今年3月から京都廣学館高校野球部の特任投手コーチ兼チーム強化アドバイザーとして週の半分、球児を熱血指導している。

「高校生はひとつのきっかけでコロッとよくなる成長力がある。それがやりがいでもあり、面白いところだよね。就任した時点で部員はわずか16人。競争しなくても全員ベンチ入りメンバーになれるから必死さがなかった。でも、4月に1年生が18人、来年も24人が内定しているから45人になる。ようやく試合に行くAチーム、課題強化のBチームが編成でき、そこから競争が生まれて強くなっていく。京都は今、抜きんでた高校がなくダンゴ状態だから楽しみなんだ」

 日本人メジャーリーガーも増えて本場の野球が身近になったこともあり、投手には“投げ込みは悪”論が広まりつつある。だが、遠山さんの指導法は真逆だ。

「走り込みも含めて、それは違うよと。君たちはまだ成長過程で体力もない。細い体じゃ何もできないよと。投げ込まないとフォームも固まらないし、制球も肩のスタミナもつかないからね」

 そうした教えは、プロで積み上げた経験から学んだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に