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菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

「1位得票の価値が低すぎる」の声が噴出 トップの鹿取義隆が落選したMVP事件

公開日: 更新日:

1位73票、2位53票、3位38票=562点

桑田真澄(投手)
1位52票、2位54票、3位54票=476点

原辰徳(三塁手)
1位29票、2位48票、3位45票=334点

 MVPは最も多くの1位票を獲得した鹿取ではなく、山倉だった。山倉は128試合に出場し、投手陣を巧みにリードしたことが評価された。加えて打率.273、22本塁打、66打点と自己最高の打撃成績を残したことも大きかった。隠れた記録もあり、敬遠24というリーグ最多である。

 鹿取はリーグ最多の63試合に登板、7勝4敗18セーブ、防御率1.90。クローザーとし“鹿取大明神”と呼ばれたほどの活躍を見せた。

 トータルわずか3点差。1位票で30点差をつけながら落選したのは、2位票の差が原因だった。

 山倉に投票した記者は175人、鹿取には164人。その差が11人もあったのは、毎試合出場の捕手と出番が限られる救援投手の印象が明暗を分けたことと、同じ投手の桑田と票を分け合った結果でもあった。

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