寝ているボクの腹に「ドスン!」 鉄人・衣笠祥雄さんの“踵落とし”に襲われた

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「ヒットはいつか出る。余計なこと考えずに自信もって(バットを)振れ。いいか」

 入団4年目の83年は、ボールがよく見えて開幕から絶好調。5月中旬には打撃10傑の3位(.359)に浮上します。ところが、6月に入ると原因不明の不振に陥り打率は急降下。チームには申し訳ないし、ファンからは「打てない長嶋を代えんか!」という厳しいヤジが飛んできます。球場から逃げ出したくなって、ついに監督室へ向かったのです。

 不振は深刻でした。打撃担当の寺岡(孝)さんをはじめコーチの方からグリップ位置、スタンス幅、テークバックの大きさ、タイミングの取り方など、いろんなアドバイスをもらいました。早速、打撃練習で実行すると鋭い当たりが出ますが、試合になるとサッパリです。

 こんなとき、いつもやさしい声をかけてくれるのが衣笠(祥雄)さんです。

「マメ、大丈夫だよ」

 ミスしてコーチや監督に叱られ、めげているとき、不振で打てなくなったとき、大先輩の言葉に何度救われたことでしょう。

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