「実績見たら当然だよな?」背番号7を“横取り”しても辻竜太郎に悪いとすら思わなかった
「え?」
「分かってるよな?」
「……あ、はい。分かりました」
「俺とおまえの実績見たら、当然だよな?」
「はい、大丈夫です!」
つくづく俺も悪い先輩だったな(笑)。そのときはツッパりたかったのだろう、「悪いな」とすら言わなかった。娘のことも一切言わなかった。
それから10年が経った2015年。竜太郎が14年に現役を引退し、古巣オリックスに指導者として戻ったとき、「コーチになります」と電話をもらった。俺はそのとき初めて背番号の件を謝罪した。
「あのときは迷惑かけて悪かったな。なのに俺、おまえにまだ何もお返ししてないな」
「いえいえ、いいんです」
「万が一、俺が偉くなったら、必ずおまえにお返しするからな」
そんな約束を交わした。


















