大人向けのお薦め、話題のコミック5冊

公開日: 更新日:

 DVに耐えられず家を出た母をストーカーする父、父の影に怯える母はうつ病寸前、さらに借金から逃げ出し2年間音信不通だった弟の居場所が分かり会いに行くと、弟はホモ社長の家に軟禁され、逃げることができなくなっていた……。小説やドラマ以上の展開に開いた口が塞がらないが、99・5%は実話だそうだ。

(幻冬舎 1000円+税)

■母娘
[逢沢りく」ほしよりこ著

 猫の家政婦を主人公にしたベストセラー「きょうの猫村さん」の著者による長編コミック。

 人生の中で一番気難しい年頃の中学2年生、逢沢りくが主人公。悲しみを理解できないりくは、嘘の涙なら自在に出せる。何事にも完璧な母親の気持ちを先取りして行動するりくだが、母親はそんな娘に怖さを感じ距離を置こうと、しばらく関西の大叔母一家の家に預けられることに。

 母親が折れるまで意地でも帰らないつもりのりくだが、大嫌いな関西弁に囲まれての生活は苦痛でしかない。そんなりくの心の成長を描く。必要最小限の線による独特の描写でりくの孤独で複雑な心の内を描き出す。娘を持つ親必読。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い