「女王」連城三紀彦著

公開日:  更新日:

 戦後生まれなのに東京大空襲の記憶がある荻葉史郎が、精神科医・瓜木を訪ねるところから物語は始まる。

 幼い頃に記憶喪失で保護され、以来、古代史研究家の祖父・祇介に育てられた史郎は、祖父から聞いた自身の過去を疑っていたのだ。しかも、祇介は旅先で不審な死を遂げた。話を聞いた瓜木は、火事や映画などを見た記憶を混同しているのではないかと当初思ったものの、東京大空襲当時に史郎と会っていたことを思い出す。

 そして17年後、がんに侵された瓜木は、残された時間で史郎の記憶と祇介の死の謎を解くため、史郎と祇介の愛弟子で史郎の妻となった加奈子を誘って京都へと向かう。そこで遭遇したのは、祇介が研究していた邪馬台国の歴史だった……。

 昨年逝去した著者によるミステリー長編。邪馬台国の謎に取りつかれた人間の愛憎劇を壮大なスケールで描いている。最後のインタビューや著者の選んだ本ベスト10も収録。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    伊集院静氏が指摘 今の65歳から80歳が日本をダメにした

  2. 2

    小橋健太さんが明かす 先輩レスラーたちの凄まじい飲み方

  3. 3

    13勝左腕ガルシアと破談…怒り心頭の中日が疑う“巨人の影”

  4. 4

    鳥谷は4億で大山は微増の3000万 若虎たちの嘆きを聞け 

  5. 5

    巨額税収減に負け惜しみ連発…小池知事がさらけ出した無能

  6. 6

    フジ月9「SUITS」 視聴率“2ケタ死守”ほぼ確定も残る不安

  7. 7

    中日から強奪は“吉”か 虎入り確実ガルシアに3つの懸念材料

  8. 8

    数字残して当たり前…阪神FA西に浴びせられるドギツい洗礼

  9. 9

    M4~5級が異例頻発…南海トラフ地震「1~2年後」と専門家

  10. 10

    雄星メジャー“最後の壁” 球団ドクター難癖で買い叩き懸念

もっと見る