「無着色の方が、かえって添加物を使っていることがあるんです」

公開日: 更新日:

 近年、コーヒーなどの飲料をはじめさまざまな食品に増えている「低糖」や「減糖」などのうたい文句も、すぐに“健康によさそう”などと思ってしまわない方がいい。健康増進法栄養表示基準では、100ミリリットル当たりの糖質が2・5グラム以下であれば“少なく含まれている”という表示が可能だ。

「これは、200ミリリットルのコーヒーに、砂糖を最高で5グラム入れてもよい計算。1本3グラムのスティックシュガーが2本弱ですから、少ないとは言い難い量です」

 ただし、砂糖には防腐効果もあり、例えばジャムなどで“甘さ控えめ”の場合、防腐効果を補うために食品添加物がプラスされている可能性もある。

「本書は“これを食べてはいけない”と訴えることが目的ではありません。せっかく食品表示がされているのですから、やみくもに飛びついたり、完全に排除するのではなく、自分の口に入るものをきちんと見定めて欲しい。食という生きる基本への関心を深めることは、自分を大切にすることにもつながります」

(筑摩書房 780円+税)

▽やまなか・ひろみ 料理研究家。ル・コルドン・ブルー グランディプロム取得。日本フードコーディネーター協会認定フードコーディネーター。現在、毎日新聞社の「毎日夫人」にレシピを連載中。

【連載】著者インタビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する