書き下ろしミステリー編

公開日: 更新日:

「触法少女」ヒキタクニオ著

 小学4年のときに母親に捨てられ児童養護施設で育った中学2年の九子は、担任の三塚や同級生の西野の弱みを握り、下僕として支配する。ある日、刑務所に入っていると思っていた母親の瑠美子が起訴猶予になっていたと知り、彼女の居場所を捜し当てる。訪ねてみると、瑠美子は何の屈託もなく九子を自宅に招き入れた。瑠美子から受けた虐待の記憶が消えない九子は、瑠美子が明かした自分の名前の由来を聞き、殺意を抱く。

 施設仲間で先輩の華蓮と共に周到に計画を練り、罪を犯しても罰せられない14歳の誕生日が来る前に計画を実行に移そうと準備を進める。

 九子と、事件後に捜査を担当する刑事の双方の視点から描かれる息詰まる完全犯罪ミステリー。(徳間書店 680円+税)



【連載】文庫ワールド

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由