「映画の戦後」川本三郎著

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 1960年から70年代にかけて高倉健が演じたやくざは、義のために命を懸ける、体制の外側にいるアウトローだ。やくざはたいてい建設現場の労働者や露天商などの下積みの労働と関わっている。やくざ映画とはほとんどプロレタリア文学と同じ世界を描いているのだ。高倉健のやくざ映画に熱狂したのは、当時、全共闘運動に加わった学生たちだといわれたが、彼らだけではない。昭和39(1964)年の東京オリンピックの工事のために東北から上京した出稼ぎ労働者も圧倒的に支持したのではないか。(「やくざ」が輝いていた時代)

 日本映画とアメリカ映画を独自の視点で論じた映画批評集。

(七つ森書館 2200円+税)



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