「ぼくは愛を証明しようと思う。」藤沢数希著

公開日: 更新日:

 26歳の「わたなべ」は、東京・田町にある国際特許事務所の一番若い弁理士。ある日、付き合っている彼女の携帯を盗み見て二股をかけられていることを知る。問い詰めると、あっさりふられてしまう。それではと事務所の学生アルバイトを狙うもあえなく撃沈。完全に非モテに陥ってしまった。

 そんな折、六本木のバーでクライアントの永沢が美女に話しかけたかと思うと、あっという間にキスをし連絡先を手に入れるのを目撃する。魔法のような鮮やかさに呆気にとられたわたなべは、永沢にどうすればモテるようになるかの教えを請う。

 永沢いわく、恋愛とは確率のゲームに過ぎず、「モテ=ヒットレシオ(成功率)×試行回数」の数式で表せるという。つまり成功率を高めて回数をこなせばおのずとモテるようになると。こうして、わたなべは永沢から教わった恋愛工学にのっとった方法論も携えて街へナンパに繰り出す。すると面白いように成果が上がり1年後には……。

 しかし、弁理士、高収入という主人公のような利点のない真の非モテ男子にもこの法則は果たして通用するのだろうか。(幻冬舎 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲