「昭和を語る」鶴見俊輔著

公開日: 更新日:

 1946年、衆議院憲法改正特別委員会によって第9条に「前項の目的を達するため」という修正条項が挿入されたとき、これが後に自衛戦争、もしくは自衛戦力を認める根拠として利用できることにほとんどの人が気づいていなかった。提案者の芦田均委員長は意図的に挿入したかのように後に語ったが、彼の日記を読むと、芦田自身も気づいていなかったことは明白である。少数の法制局官僚はこれによって再軍備が可能になると意図していたが、極東委員会の中国代表はそれを見抜いた。(「日本国憲法」のミステリー)

 先日、逝去した評論家・鶴見俊輔が古関彰一、河合隼雄ら13人と語った座談集。(晶文社 2200円+税)



【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  4. 4

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 7

    大富豪の妻と離婚でファン離れ? イケメン既婚者俳優ディーン・フジオカの気になる今後

  3. 8

    自民×維新は連立早々に“成田離婚”も? 政策も理念も、「政治とカネ」に対する意識も、政治姿勢もバラバラ

  4. 9

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  5. 10

    首相補佐官に就く遠藤敬氏に世間は「Who?」…維新の国対委員長が連立政権「キーマン」のワケ