金魚姫 荻原浩著

公開日: 更新日:

 仏壇仏具販売会社に勤務する江沢は、ブラックな上司と失恋で心身共に疲弊し、睡眠導入剤と酒が手放せない。死ぬことばかりを考えていたが、ある夜、迷い込んだお祭りで一匹の流金をすくい、持ち帰る。古本屋で見つけた「金魚傳」をたよりに飼育を始めたところ、突然、水を滴らせた美女が現れる。幻覚かと思ったが、美女は水槽から抜け出した流金のようだった。夢かうつつか、分からぬまま逃げるように仕事に出かけると、セールス先の霊園で老婆と知り合う。翌日、仏壇を買ってくれるというその老婆の家を訪ねると、応対に出てきた娘らしき人物から、母親は3週間前に死んだと言われる。

 金魚の化身との共同生活を描いた長編小説。(KADOKAWA 1700円+税)




【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール