「優しいサヨクの復活」島田雅彦著

公開日: 更新日:

 原発再稼働や安保法案を機にブラック化した政権にノーを突きつける市民が路上から声を上げ始めた。10万人規模のデモは、実に40年ぶり。この変化の芽を摘み取られないよう、日本の未来を考える機会が継続的に維持されることを願って、作家ならではの視点で論じる現代日本論。

 日米同盟強化しか念頭にない政権は、現行憲法を改めようとする一方で、沖縄にさらなる犠牲を強いても日米安保条約はかたくなに守ろうとする。それは日米安保を憲法の上位に置こうとする政治方針だと批判。憲法の本質、アメリカの本音、隣国関係、そして転換期を迎えた資本主義社会の行方まで。目から鱗の論点で何に怒り、何を主張すべきかを教授する。(PHP研究所 800円+税)


【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性