「墓標なき街」 逢坂剛著

公開日: 更新日:

 テレビドラマ化され、劇場版も封切られた逢坂剛の小説「百舌」シリーズの最新作。千枚通しで延髄をひと突き、相手を即死させる危険な殺し屋「百舌」はまた蘇ったのか。かつて「百舌」と死闘を繰り広げた登場人物たちが新たな事件に挑む。

 東都ヘラルド新聞の編集委員・残間龍之輔は、昔の上司でオピニオン雑誌「ザ・マン」の編集長・田丸清明に、殺し屋「百舌」が関わった事件について原稿を書いてくれと頼まれる。かつて田丸自身が握りつぶした記事を、なぜ、今また書かせようとするのか。隠れた意図がありそうだ。

 一方で残間は、旧知の私立探偵、大杉良太にある人物の尾行を依頼する。相手は武器の不正輸出を電話で内部告発してきた男だった。

 それぞれが、一見何の関係もなさそうな調査を続けるうちに、「百舌」の影がちらつき始める。関係者が襲われ、ついに死者が出た。そばには百舌の羽根が一枚、残されていた。

 巧妙な手口で行われている不正武器輸出の背後で糸を引く黒幕は誰か。黒幕と百舌の接点が見えたとき、驚くべき真相が明らかに。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁