アメリカ社会の底流 トランプ政権で表に出てきた“腐った部分”

公開日: 更新日:

「黒い司法」ブライアン・スティーヴンソン著、宮﨑真紀訳

 著者はアメリカで名高い人権派弁護士。厳しい差別に耐える黒人たちの置かれた無法な状況に抵抗し、「司法の公正構想」という人権団体の事務局長としても長年活動してきた。本書はそんな著者の回想記。といっても単なる思い出話ではなく、読み応えある一級のノンフィクションになっている。

 人種差別の根深いアメリカ南部で生まれ育ち、ハーバード大学の法科大学院を出た若者が、いかにして法の正義を追究する法律家に成長していったのか。白人の人妻と不倫しただけで殺人の濡れ衣まで着せられた黒人の弁護に当たったのがそのスタート。その後もつづくもろもろの事件が、醜悪な差別の実態をあからさまにする。(亜紀書房 2600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  2. 2

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  3. 3

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  4. 4

    「続・続・続」待望の声続々!小泉今日子&中井貴一「最後から二番目の恋」長寿ドラマ化の可能性

  5. 5

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  1. 6

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  2. 7

    旧ジャニーズ「STARTO社」福田淳社長6月退任劇の内幕と藤島ジュリー景子氏復権で「お役御免」情報

  3. 8

    ソフトBは山川穂高にこだわる必要なし…丸刈りで一軍復帰も“崖っぷち”の現実

  4. 9

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学

  5. 10

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に