アメリカ社会の底流 トランプ政権で表に出てきた“腐った部分”

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「最も危険なアメリカ映画」町山智浩著

 トランプ現象に乗って活躍中の在米映画評論家の新作。古今のアメリカ映画の中から差別を描く作品を取り上げて論じる。差別を描くといっても告発ではない。

 たとえば有名な「國民の創生」は黒人差別団体KKKを賛美した物語だ。また「バック・トゥ・ザ・フューチャー」では、チャック・ベリーの名曲を何と主人公の白人少年マーティが過去に戻って演奏したのをチャック・ベリーが聴いて真似したという設定になっていた。これは明らかに黒人文化の盗用であり搾取だと著者は怒る。

 楽しいはずのハリウッド映画が一転、醜いご都合主義の権化に変化する。(集英社インターナショナル 1200円+税)

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