「嗤う淑女」中山七里著

公開日: 更新日:

 中学1年の恭子のクラスに、従姉妹の美智留が転校してきた。6年ぶりに会う美智留は、絶世の美女に成長していた。美智留は恭子に対するいじめを終息させるだけでなく、骨髄移植のドナーになって病に倒れた恭子の命まで救ってくれる。

 やがて、恭子は父子家庭の美智留が毎日、父親の典雄から性的虐待を受けていることを知る。今度は自分が彼女を救う番だと協力を申し出た恭子は、美智留からある計画を持ちかけられる。十数年後、恭子は同窓会で再会した銀行員の紗代に美智留を紹介する。カードローンに苦しむ紗代は、生活コンサルタントを自称する美智留に勧められ、架空口座を作る。

 周囲の人間を操り、地獄に落とす希代の悪女を描いた長編エンタメ。(実業之日本社 694円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず