「原子力規制委員会」新藤宗幸著

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 福島第1原子力発電所事故をきっかけに、2012年9月に発足した原子力規制委員会の組織と活動を検証したリポート。

 原子力規制委員会とその事務局である原子力規制庁をめぐっては、原発を国策として推進することに利益を見いだしてきた「原子力ムラ」とのつながり、新規制基準の「緩さ」、再稼働審査の「拙速さ」などが科学者や市民運動家から指摘されている。

 一方で電力業界や政治家などからは事業者の言い分を聞かない「暴走する委員会」という真逆の批判を受けている。設置経過から活動まで詳細に検討、原発訴訟にみられる新規制基準に基づく委員会の判断への司法の評価なども考察しながら、「独立性」と「中立性」を備えた原子力規制機関のあるべき姿を提示する。 (岩波書店 820円+税)

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