「狂い壁 狂い窓」竹本健治著

公開日: 更新日:

 築60年超えの洋館アパート「樹影荘」の1階に住む緋沙子は、壁から湧き出す小さな虫に悩まされていた。建物は、元産婦人科病院で、虫が湧いてくる壁は、かつて隣の部屋に通じる戸口だったらしい。隣には浅川という男が住んでいる。緋沙子と仲の良い2階に住む少年・響司郎は、この家を住む者の性格を知らず知らずねじ曲げていく幽霊屋敷のようなものだという。ある日、夜中に目覚めた浅川は水音を耳にする。以前にもあった3階の住人・小野田のトイレが原因の水漏れかと確かめると、畳におびただしい血だまりが広がっていた。慌てて小野田に抗議に行くが、戻ると血だまりは消えていた。

 6組の住人が次々と起きる怪事件に追い詰められていく戦慄ミステリー。 (講談社 740円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か