「ワークショップをとらえなおす」加藤文俊著
従来の押しつけ型の教育やつまらない社内研修などに代わって、ゲームなどを通してコミュニケーションのあり方を変えるワークショップがさかんに行われるようになった。だが、形式化されて振り返りの時間が組み込まれていないワークショップもある。ファシリテーターやデザイナーがその内容を公開していない。
しかし、例えばフィールドワークを行うとき、実地の観察などを通して気づいたことなどをフィールドノートに記録しておくように、記憶が新鮮なうちにビデオや音声記録とともに言語化しておくと、その蓄積がやがて参照可能なデータベースになる。
ワークショップの意味や意義を問い直す態度の重要性を論じた一冊。
(ひつじ書房 1800円+税)