「甲子園という病」氏原英明著

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 今夏も熱戦が続いた甲子園。メディアは晴れの舞台で力を尽くす球児たちの姿を感動物語として書きたてるが、メジャーリーグのスカウトたちは、甲子園をとりまく環境を「児童虐待」と表現しているという。本書は、勝利至上主義の加速で多くの球児たちの未来を潰し続けてきた甲子園の裏の現実を伝えるスポーツ・ノンフィクション。

 2013年夏の2回戦、それまでの連投がたたり、山なりのボールしか投げられずに降板した木更津総合のエース・千葉貴央選手や、選手に無理を強いた選手起用を反省してチームづくりを一新して17年に春夏連続出場を果たした盛岡大学付属の関口清治監督など多くの関係者を取材。その実態を明らかにしながら、甲子園改革のためにすべきことを提言する。

(新潮社 720円+税)


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