「すぐ死ぬんだから」内館牧子著

公開日: 更新日:

 78歳の忍ハナは、夫の岩造と東京・麻布のマンションで2人暮らし。代々続く酒屋を経営していたが、今は長男の雪男に譲り、好きなように生きている。

 そんなハナのモットーは見た目ファースト。60代に入ったら、絶対に実年齢に見られてはならない、とオシャレに余念がなく、先日もシニア雑誌に声をかけられグラビアページに掲載されたばかりだ。

 ところが、「ハナと結婚してよかった」が口癖の岩造が突然、硬膜下血腫で亡くなったことで生活は一変。一時は生きる意欲を失ったハナだが、岩造に隠し子疑惑が浮上し、娘や息子を巻き込んだ調査へと進展していく……。

 ベストセラー「終わった人」の著者による終活小説。ハナの毒舌本音が痛快でクスリと笑える。

(講談社 1550円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  3. 3

    だから今年の日本女子オープンはつまらない…“簡単コース”で予選カットラインは史上最少「-1」

  4. 4

    森保監督がブライトン三笘薫を代表招集外にしたウラ側…10日パラグアイ戦、14日ブラジル戦へ

  5. 5

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  1. 6

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  2. 7

    フリーの風間俊介&生田斗真は大活躍も…旧ジャニ「ドラマ班」次世代は“自称”止まりの寂しい現状

  3. 8

    テレビはグルメ、熊、線状降水帯ばかり…もっと大事なことを放送したくないための隠れ蓑か

  4. 9

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  5. 10

    次の自民党総裁選が誰でも菅義偉が“陰の主役”…絶対王者の力の源泉は何なのか?