「駄目な世代」酒井順子著

公開日: 更新日:

 昭和41年、丙午生まれの著者は自分の世代はダメな世代ではないかと感じている。迷信から出生率が低かったため受験戦争は楽々通過。バブルの最中に巡ってきた就職活動は売り手市場で、苦労知らずで大人になった。昭和の偉大な先輩たちが引っ張ってくれたこともあり、50歳を過ぎても「後輩気分」が抜けてない、と指摘する。

 さらに10代の頃「若い=偉い」という価値観が刷り込まれたため、「若くありたい、そのためにはお金を惜しまない」のもこの世代。美魔女ブームも相まって、昔ならそろそろ死に支度、という頃にヌードを披露する自分たち世代の末路を著者は心配する……。

 苦労知らずゆえに、気のいいところがある41年生まれを分析した新・世代論。

(KADOKAWA 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    巨人の“お家芸”今オフの「場当たり的補強」はフロント主導…来季もダメなら編成幹部の首が飛ぶ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 5

    国民・玉木雄一郎代表の“不倫相手”元グラドルがSNS凍結? 観光大使を委嘱する行政担当者が「現在地」を答えた

  1. 6

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  2. 7

    若林志穂さん「Nさん、早く捕まってください」と悲痛な叫び…直前に配信された対談動画に反応

  3. 8

    米倉涼子に降りかかった2度目の薬物疑惑…元交際相手逮捕も“尿検査シロ”で女優転身に成功した過去

  4. 9

    国民民主から維新に乗り換えた高市自民が「政治の安定」を掲げて「数合わせヤドカリ連立」を急ぐワケ

  5. 10

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで