「8050問題の深層」川北稔著

公開日: 更新日:

 ひきこもり状態の40歳以上の人は、全国で推計61万人以上。ひきこもりの長期化・高年齢化は深刻な状況にあり、80代の高齢の親が、50代の無職やひきこもり状態の子どもと同居し、経済的な困窮や社会的孤立に至る「8050問題」が社会問題化している。

 本書は、その実態を伝え、解決の糸口を探るテキスト。

 多くの事例を紹介しながら、ひきこもりが長期化していく背景を分析。その実態を伝える一方で、こうした課題を家族のなかに閉じ込めてしまう親側の心理にも注目している。その上で、就労支援や居場所型支援など標準的な支援体制を紹介するとともに、支援対象者のニーズに沿った「伴走型支援」の必要性を説く。

(NHK出版 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー