「8050問題の深層」川北稔著

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 ひきこもり状態の40歳以上の人は、全国で推計61万人以上。ひきこもりの長期化・高年齢化は深刻な状況にあり、80代の高齢の親が、50代の無職やひきこもり状態の子どもと同居し、経済的な困窮や社会的孤立に至る「8050問題」が社会問題化している。

 本書は、その実態を伝え、解決の糸口を探るテキスト。

 多くの事例を紹介しながら、ひきこもりが長期化していく背景を分析。その実態を伝える一方で、こうした課題を家族のなかに閉じ込めてしまう親側の心理にも注目している。その上で、就労支援や居場所型支援など標準的な支援体制を紹介するとともに、支援対象者のニーズに沿った「伴走型支援」の必要性を説く。

(NHK出版 800円+税)

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