「かたつむりがやってくる」森沢明夫著

公開日: 更新日:

 珠美は、起業のため親に無断で大学を退学。故郷の青羽町に戻り、買い物弱者の老人のために移動販売をするつもりだ。しかし、父親の正太郎が手術を受けることになり、打ち明けるタイミングを失ってしまう。

 母親の絵美は7年前に交通事故で亡くなり、居酒屋を営む正太郎は3年前にフィリピン人のシャーリーンと再婚していた。手術に付き添うため帰省した珠美は、幼馴染みで家業の自動車修理工場を継いだ壮介や、ドライブインを営む実家で引きこもり中の真紀らに協力を求める。そもそも珠美が移動販売を始めようと思ったのは、同じ町に住む母方の祖母・静子のためだった。

 多くの人に支えられ、そして多くの人を元気にしていく珠美の奮闘を描くハートフルストーリー。

(実業之日本社 778円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因