「帯結ばない帯結び」ayaaya著

公開日: 更新日:

 女性にとって着物の着付けの最大の難関は帯結び。4メートル近い布を体に巻き付け、立体的な結び目をつくらなければならず、四苦八苦している間に着崩れしてしまうなど、男が知らぬ苦労があるのだ。

 着物を着たいけれど、ハードルが高すぎると敬遠していた「女子」にオススメなのが、着付け教室を主宰する著者が考案した、わずか30秒で完成するという「帯結ばない帯結び」。本書は、帯結びの革命といわれるその「帯結ばない帯結び」を教えてくれるガイドブック。

 基本の「上下ずらし」は、半分の長さに折った帯を、巻き終わりが体の正面にくるように巻き付け、最後に表の柄と裏の柄でアクセントが出るように帯を上下にずらして、帯締めをして完成。

 帯を背中で結ばないから、和装でも観劇や映画館などで長時間椅子に座っていても苦痛ではなく、車イスでも着物が楽しめる。さらにカジュアルな和装ならば、リュックを背負うこともできる。

 妊娠中「大きなお腹でも着物を楽に、そして時短で着たいな~」との思いから試行錯誤でたどり着いた「帯結ばない帯結び」。基本形の他にも、リバーシブルの帯の柄を両面たっぷりと楽しめる「折り返しずらし」や「プリーツ」などの初級編から、兵児帯を使った「薔薇」や、礼装にも使える「粋」などの上級編まで、27のオリジナルの帯の装い方の手順を分かりやすく写真で紹介。動画にアクセスできるQRコードも添えられ、初心者でも手軽にチャレンジできる。

 総レースの着物の下に、ワンピースとレギンスを長じゅばんの代わりに着る究極のずぼらスタイルや、フリルのブラウスの上に着物を着てパンプスとハンドバッグを合わせるゴシック&クラシカルなど、多彩なコーディネート例も紹介。パートナーへのプレゼントにいかが?

(TAC出版 1400円+税)

【連載】発掘おもしろ図鑑

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が

  2. 2

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  3. 3

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  4. 4

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  5. 5

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  1. 6

    大食いはオワコン?テレ東番組トレンド入りも批判ズラリ 不満は「もったいない」だけじゃない

  2. 7

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  3. 8

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!