「幸福感に関する生物学的随想」本庶佑著

公開日: 更新日:

 2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した著者。表題作では、人間が幸福を感じる生物学的仕組みを考察。

 生命持続に不可欠なのは、自己複製=子孫を残すこと、自律性=食物を取り身体活動状態を自分で維持すること、そして外界との適応性。この3要素が快感と結びついた生物が、進化の生存競争を生き残ってきた。こうした快感が幸福感の基礎となるが、真の幸福を得ることは難しい。快感は飽和し、欲望を満たし続けることは不可能だからだ。ではどうしたら永遠の幸福感を得ることができるのかを説いていく。

 他にも、自らの半生や、授賞理由となった免疫抑制の阻害によるがん治療法について論じたノーベル賞受賞記念講演など6編を収録。

(祥伝社 920円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か